結局マンションは何年もつの?

      2018/06/24

「結局、マンションって何年住めるの?」

管理組合の皆さんからよく受ける質問です。

「そんな何年も先の話しされたって、その頃まで生きてないよ!」

大規模修繕工事や長期修繕計画を説明するときによく言われるます。

国交省では25年間以上の長期修繕計画を立てることを推奨しています。確かにそんな先の話し、雲をつかむような話かもしれません。

でも、内心「あなたが生きていなくても、マンションは建ち続けるし、管理不全でボロボロになったマンションを子供たちに押し付けるのかー」と決して口にできないことを思っていました。

ということで、マンションが実際に何年もつのか、もったのかについてまとめてみたいと思います。

1. 日本初の鉄筋コンクリート造の共同住宅

1916年(大正5)長崎県端島(通称、軍艦島)に三菱鉱業が鉱員社宅として、鉄筋コンクリート造7階建て(30号棟)を建設。

2015年に世界文化遺産にもなりましたので、皆さんもご存じのことでしょう。1974年に無人島になってから人が住んでいないものの、101年が経過しても現存する鉄筋コンクリート住宅です。

2. 一般市民居住用として、日本初の鉄筋コンクリート造りの共同住宅

1923年(大正12)東京市営のアパートとして、「古石場住宅」(RC造3階建て)が建設される。

3. 現在の共同住宅の原型といわれる同潤会アパート

1926年(大正15)同潤会アパート第1号として、墨田区押上に「中野郷アパート」が建設される。同潤会は前年の1924年に起こった関東大震災の義援金を基金として設立された財団法人。被災者の住宅対策事業実施機関として、1926年以降1934年まで、東京・横浜の各地16か所で、耐震・耐火構造のRC造共同住宅を建設した。

1928年に建設された「三ノ輪アパート」は2006年に解体されるまでの76年間、1929年に建設された「上野毛アパート」は2016年に解体されるまでの84年間存続した。

4. 公営分譲マンションの第1号

1953年(昭和28)公営分譲マンションの第1号「宮益坂アパート」(東京都渋谷区、11階建て)が建設される。東京都が住宅難の解決と土地の高度利用、都市の不燃化等を目的として供給した。

築63年が経過した2016年3月に解体開始(宮益坂ビルディング・マンション建替え組合により、15階建てのマンションを再建予定)

5. 民間分譲マンションの第1号

1956年(昭和30)民間分譲マンションの第1号「四谷コーポラス」(5階建て、28戸)が建設される。日本信販の不動産部門である日本開発(株)が分譲。

築61年目の2017年3月、管理組合による建替え決議が成立。9月に解体工事に着手。2019年に完成予定。

6. 公団分譲住宅の第1号

1956年(昭和30)団地型の公団分譲住宅第1号「公団 稲毛住宅」(現・千葉市稲毛区)が誕生。

7. まとめ

鉄筋コンクリート造り建物の歴史ってまだまだ浅くて、無人になって久しい軍艦島の建物でも101年です。

現実的なマンションの寿命としては、分譲マンションとしての管理をされてきたと思われる「宮益坂アパート」や「四谷コーポラス」の60年前後というのは参考になるのではと思います。

最近はヴィンテージマンションなどといった考え方も出ていますが、皆さんのマンションでも2回目、3回目の大規模改修工事を行う際には、いつまでマンションをもたせるのかについて考えてみてはいかがでしょうか。

 

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